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函館市立青柳小学校

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先日、青柳小学校で開催された「青柳っ子発表会」で同校を訪れました。
校舎内の写真を撮影してきましたので紹介致します。

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美しいアーチ型の柱が続く廊下
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踊り場の丸窓が特徴的な階段
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美しい丸い柱とアーチ形状の組み合わせ

函館市立青柳小学校は昭和10年に竣工された鉄筋コンクリート3階建ての校舎です。
解体の危機にある弥生小学校より2年前に建てられています。
弥生小学校と同じく小南武一の設計によるものだけに内部構造が非常に良く似ています。

戦前のコンクリート建築に特徴的な強度的にも有利なアーチ型の柱が現代の基準よりも短い間隔で配置されており、柱の役目も兼ねる厚い壁なども先日リノベーション説明会で戦前建築の専門家である神戸女学院講師川島智生氏が「神戸の震災で戦後建築の建物が倒壊した中で、戦前建築のものは1軒も倒壊しなかった」と言う戦前建築の特徴に見事に合致すると感じました。

私はこの校舎に子供を通わせるPTAですが、この校舎が大きな地震が来たら危険で持たないなどと言う説明を学校や教育委員会から未だに聞いた事はありません。もしも本当に危険であれば弥生小の耐震診断結果が出た2年前の時点で同時代の校舎に対し何らかの対策を取る必要があったはずです。
なお函館市の平成21年度工事発注の内容を見ても予定があるのは、五稜中・深堀小・東山小の体育館の耐震改修工事のみです。

現代のコスト重視の建物と違い、重厚さが感じられます。そして優しささえも感じられるのは当時の設計者の思いが込められているからなのでしょう。レトロな校舎ではありますが、トイレなどは現代のものに改修されており快適性についても対策がされています。リノベーションによって末永く残して欲しい建物です。
by lennon-9 | 2009-10-25 08:17 | 函館市政